訪問看護を始めるなら？必要な手続きガイド📝

訪問看護を始めたいと思ったとき、どのように進めればよいのか、戸惑う方も多いでしょう。訪問看護は、病気や障がいを抱える方が住み慣れた自宅で安心して生活を続けられるように支援する、大切なサービスです。適切なケアを受けることで、日常生活の質が向上し、ご家族の負担も軽減されます。どこに相談すれば良いのか、どんな手続きが必要なのか……。 

今回は、初心者の方にも分かりやすく、訪問看護の利用方法や準備について詳しく解説します。 

1. 訪問看護を利用したい時の流れと必要な手続き概要をわかりやすく解説💡 

1-1.最初に相談すべき担当窓口と地域の介護支援サービス一覧と確認方法 

訪問看護を利用するには、まず地域包括支援センターや市区町村の福祉課に相談しましょう。ここでは、自分やご家族の状況に合ったサービスを紹介してもらえます。 

たとえば、「介護が必要」と感じたら、介護認定を受ける手続きが必要です。この手続きでは、ケアマネージャーがサポートしてくれるので安心です。医療保険を利用する場合は、病院や主治医に相談すると適切なアドバイスがもらえます。 

1-2.医療保険と介護保険をスムーズに切り替えるための手続きポイント 

訪問看護は、医療保険と介護保険のどちらかを利用します。それぞれ条件が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

たとえば、医療保険は年齢に関係なく利用でき、がん末期や特定疾患の患者などが対象となります。一方、介護保険は65歳以上で要介護認定を受けた方や、40歳以上65歳未満でも特定疾病に該当する方が対象です。

たとえば、65歳以上で認知症や骨折による介護が必要な場合、介護保険が適用されることが多いです。条件に合わない場合は、主治医やケアマネージャーに相談して最適な選択をサポートしてもらいましょう。 手続きには主治医の意見書やケアプランが必要です。特に、医療保険から介護保険へ切り替える場合は、訪問看護ステーションやケアマネージャーと密に連携しましょう。 

1-3.必要な書類を準備するポイント 

訪問看護の利用にはいくつかの書類が必要です。主治医の訪問看護指示書や利用申請書が代表的な例です。これらは、事前に確認し、早めに準備することが大切です。 

また、特別なケアが必要な場合、追加の書類が求められることがあります。例えば、医療的ケアが必要な場合は、リハビリ指示書が必要です。不明な点があればケアマネージャーに相談しましょう。 

2.指定訪問看護事業者の申請前に押さえておきたい基準と必要書類の流れ 

2-1.問看護ステーションを開設するときに選ぶ法人形態と届出方法のポイント 

訪問看護ステーションを開設するには法人を設立する必要があります。NPO法人や株式会社など、いくつかの選択肢がありますが、それぞれ特徴があります。 

たとえば、NPO法人は地域社会への貢献度が高く評価されやすい一方で、設立手続きがやや複雑です。一方、株式会社は設立が簡単で自由度が高いですが、利益を重視する姿勢が求められます。 

2-2.提出書類の作成手順と管理運営方針の記載内容をしっかりチェックする方法 

訪問看護事業を始めるには、事業計画書や運営規程などの書類を提出する必要があります。 たとえば、事業計画書には、サービス提供地域や利用者様の想定人数、提供するケアの種類を具体的に記載します。また、運営規程には、スタッフの資格要件や勤務体制、緊急時の対応方法を詳細に記述します。これらの情報を盛り込むことで、行政側が事業内容を正確に理解できる書類となります。

特に、運営方針には利用者様への対応方針やスタッフの育成計画を盛り込むことが重要です。 書類作成には専門的な知識が必要な場合もあるため、行政書士や専門家のサポートを受けるのも一つの方法です。しっかりと準備して申請に臨みましょう。 

2-3.指定申請後の更新時に気をつけたい療養体制や人員基準の変更ポイント 

訪問看護事業の指定を受けた後も、スタッフの配置や利用者様への対応に注意が必要です。特に、スタッフが退職したり新たに採用されたりした場合は、速やかに変更届を提出する必要があります。 また、更新時には事業の実績報告や収支計画の提出が求められます。日頃から記録をきちんと管理し、更新手続きに備えましょう。 

3.訪問看護サービス開始までの具体的な手続きと契約の流れをわかりやすく説明 

3-1.病院や特定施設から退院するときの訪問看護利用の始め方と手順ポイント 

病院から退院するときに訪問看護を利用する場合、事前の計画が重要です。退院前に病院の相談窓口で主治医の指示書を取得しましょう。この指示書には、必要なケアの内容や頻度、具体的な指示が記載されています。

たとえば、「週に3回、リハビリと服薬管理を行う」といった内容が含まれます。また、訪問看護ステーションに連絡を取る際には、指示書の内容を伝え、利用開始日やサービスの詳細を調整します。不明点があれば、病院の相談窓口や訪問看護ステーションのスタッフに遠慮なく相談してください。また、訪問看護師が退院前に自宅を訪問し、ケアプランを立ててくれることもあります。このステップを踏むことで、退院後の不安を軽減できます。 

 3-2.契約までの流れを確認しよう 

訪問看護を利用するには、ステーションとの契約が必要です。サービス内容や料金についてしっかり説明を受け、納得した上で契約を進めましょう。必要な書類としては、健康保険証や介護保険証、主治医の指示書が挙げられます。その他、障がい者手帳や受給者証なども含まれます。これらを揃えた状態で契約を進めるとスムーズです。 

1. 訪問看護を受ける必要性を確認する

訪問看護の利用を考える際、まずは「自宅で看護を受ける必要があるか」を確認することが重要です。訪問看護が必要な状況としては以下のような場合があります。 

• 高齢者の場合：年齢と共に体力が低下し、通院が難しくなってきた場合、訪問看護を利用することで自宅で適切な医療を受けながら生活できます。
• 慢性疾患を持つ方の場合：糖尿病や高血圧、心疾患などの慢性疾患を持つ場合、定期的な血液検査や薬の管理が必要ですが、自宅で行うことができます。
• 病気や手術後のリハビリが必要な場合：手術後のリハビリやケアが必要な場合、訪問看護を利用することで、退院後の療養をスムーズに行うことが可能です。
• 介護が必要な場合：日常生活に支障が出ている場合、看護師による健康管理や介護者へのサポートが求められます。

これらの状況に該当する場合、訪問看護を利用することができます。訪問看護は、利用者様の生活の質を向上させ、安心して自宅療養を行うために役立ちます。 

2. かかりつけ医に相談する 

訪問看護を利用するためには、まずかかりつけの医師に相談することが必要です。医師は、利用者様の症状や状態を把握した上で、訪問看護の必要性を判断します。医師が訪問看護を適用するためには、利用者様の病状や状態が自宅でのケアを必要としていると診断する必要があります。 

• 医師による診断：医師が利用者様の健康状態を確認し、訪問看護が適切かどうかを判断します。 
• 訪問看護指示書の作成：訪問看護が必要と判断された場合、医師は「訪問看護指示書」を作成します。この指示書に基づいて、訪問看護ステーションがサービスを提供します。 

医師の指示書は、訪問看護を受けるために必須となるため、訪問看護を利用する場合にはまずかかりつけ医に相談をすることが第一歩となります。 

3. 訪問看護ステーションの選定 

訪問看護を受ける際、どの訪問看護ステーションを利用するかを選ぶ必要があります。訪問看護ステーションは地域ごとにあり、サービス内容や対応可能な看護師の専門性などが異なります。そのため、利用するステーションの選定は重要なポイントです。 

• 地域の訪問看護ステーションを探す：まず、地域で利用可能な訪問看護ステーションを探します。地域包括支援センターや医師からの紹介、インターネットでの検索などを通じて、いくつかのステーションを絞り込みます。 
• サービス内容の確認：各ステーションでは、どのようなサービスを提供しているのかを確認します。例えば、専門的な看護が必要なのか、リハビリが主なサービス内容なのかなど、ニーズに合ったステーションを選びます。 
• 口コミや評判の確認：実際に利用した方々の口コミや評判も参考にします。サービスの質や看護師の対応、訪問看護の頻度などについて情報を集めましょう。

選定の際には、訪問看護の内容だけでなく、信頼できるステーションを選ぶことが大切です。 

4. 訪問看護ステーションへの申し込み 

訪問看護ステーションが決まったら、申し込みを行います。申し込みの際には、必要な書類を提出することが求められます。 

• 医師からの紹介状や訪問看護指示書：医師が作成した訪問看護指示書をステーションに提出します。この指示書に基づいて、訪問看護の内容が決定されます。 
• 利用者様の健康情報や生活情報：利用者様の現在の健康状態や生活状況、ケアのニーズなどを訪問看護ステーションに伝えるための書類を提出します。 
• サービス開始の相談：訪問看護の利用を希望する日程を調整し、訪問のスタート日を決めます。 

申し込み後、訪問看護ステーションが提供するサービス内容や利用規約について詳細に説明がされることが多いです。この段階で不明点や質問があれば、遠慮せずに確認しましょう。 

5. 訪問看護計画の作成 

訪問看護ステーションに申し込むと、次に看護計画が作成されます。看護計画は、利用者様の病状やニーズに基づき、どのようなケアが必要かを具体的に決定するものです。 

• 面談によるニーズの確認：担当看護師と利用者様や家族が面談し、どのようなケアが必要かを確認します。訪問看護の頻度や内容を決定するため、利用者様の状態を正確に伝えることが大切です。 
• ケアプランの作成：看護師は、利用者様の状態に応じたケアプランを作成します。このケアプランには、必要な医療行為やリハビリ、日常的な健康管理が盛り込まれます。 

ケアプランは、訪問看護を受ける期間中に変更されることもあるため、定期的に見直しを行い、最適なケアが提供されるように調整します。 

6. 看護師による訪問開始 

看護計画が作成されると、実際に看護師が自宅に訪問し、サービスが開始されます。訪問看護の内容は、ケアプランに基づいて行われます。 

• 定期的な訪問：看護師は、定期的に自宅に訪問して、利用者様の健康状態をチェックし、必要な医療行為を行います。 
• 看護内容：訪問看護では、血圧測定、薬の管理、リハビリ、排泄の介助、栄養管理などが含まれます。利用者様の状態に応じて、看護内容が調整されます。 

訪問看護は、利用者様が自宅で安心して療養できるように、専門的なケアを提供します。利用者様や家族は、訪問看護師に気になることを質問し、サポートを受けながら療養を進めていきます。 

7. ケアの進行状況を確認・調整 

訪問看護が進む中で、利用者様の状態に変化がある場合、ケア内容や訪問の頻度を調整する必要がある場合もあります。 

• 定期的な評価：訪問看護師は、利用者様の状態を定期的に評価し、必要に応じてケアプランを変更します。体調の改善や悪化に応じて、柔軟に対応が行われます。 
• 家族との連携：家族と連携しながら、利用者様にとって最適なケアを提供していきます。家族のサポートや理解も重要な要素となります。

この段階では、利用者様の状態を常に把握し、必要なケアが提供されているかどうかを確認することが大切です。 

8. 訪問看護の終了継続の判断 

訪問看護は、利用者様の状態が安定すれば終了することもありますが、長期的に必要な場合には継続されます。 

• 訪問看護の終了：利用者様が治療を終えて自宅療養が不要になった場合、訪問看護が終了します。終了後も、定期的に健康チェックを受けることができる場合があります。 
• 継続の判断：病状や療養内容に応じて、訪問看護が継続されることがあります。

長期的なケアが必要な場合、引き続き訪問看護が提供されます。 

9. 費用の支払い 

訪問看護には、保険が適用されるため、自己負担額は比較的低く抑えられます。具体的な費用は、利用したサービス内容や回数によって異なります。 

• 保険の適用：訪問看護は、医療保険や介護保険が適用されるため、自己負担は一般的に1～3割程度です。月々の負担額は、提供されるサービスによって変動します。 
• 自己負担額の確認：訪問看護を受ける前に、自己負担額や支払い方法を確認しておくことが重要です。 

このように、訪問看護の利用は、医師の相談から始まり、ケアプラン作成、看護師の訪問と続きます。 

4.知っておきたいリハビリ支援と社会福祉制度 

4-1.自宅でのリハビリを始めるには 

自宅でリハビリを受けたい場合は、主治医の指示書が必要です。この指示書を基に、訪問看護ステーションがリハビリ計画を立てます。 理学療法士や作業療法士がいるステーションを選ぶことで、専門的なケアが受けられるので安心です。リハビリの内容や頻度については、事前に相談しておきましょう。 

4-2.高齢者向けのサービスを活用する 

高齢者向けの介護予防サービスを活用することで、自立した生活を維持することができます。たとえば、地域の保健所や市区町村では、転倒予防を目的とした体操教室やウォーキングプログラムを実施しています。また、栄養バランスを整えるための料理教室や食事指導も提供されていることがあります。さらに、介護予防を目的とした個別相談や健康チェックも利用できます。

これらのサービスを積極的に活用することで、日常生活の質を向上させることができます。たとえば、運動教室や栄養指導など、健康維持に役立つプログラムがあります。これらを組み合わせて利用することで、充実した生活が送れるでしょう。 

 5.まとめ 

訪問看護を始めるには、まずは相談窓口を明確にし、必要な書類を準備することが大切です。また、事業を始めたい方は、基準や手続きをしっかり把握し、計画的に進めましょう。 訪問看護は利用者様やご家族の生活を支える大切なサービスです。安心して利用・提供できる環境を整えたい時、この記事が少しでもお役に立てたなら嬉しいです。